高性能止水:バンデフレキシン
『バンデフレキシン』 工法は極めて低粘度のアクリル系二成分合成樹脂をコンクリートの漏水部分に注入機を使用して高圧で注入する工法です。この工法はコンクリートの漏水部に約45度の角度で孔をあけ、特殊ノズルを用い、親水性の注入剤を常に規定量だけ圧入できる注入機で、隙間全体に充填させることができます。充填された注入剤は高弾性樹脂となり、最高水準の止水効果を発揮します。
システムの特徴
- 注入剤・注入機および工法が一体となったシステム工法です
- 低粘度の薬液を高圧で注入しますので、微細間隙にも注入されます。
- 隣接の削孔や表面からの薬液の流出を確認しながら、躯体内に確実に注入します。
- 硬化時間は最短10秒と超高速で、4分程度まで現場で自由に調節可能です。
- 薬液の硬化物は、伸縮性のある親水性アクリル系弾性樹脂です。
- 硬化時に発泡しないので、体積収縮が起こらず、湿潤時は体積膨張します。
- 微小漏水~大量漏水の多様な漏水に対応可能であり、抜群の耐久性があります。
- 薬液及び洗浄剤は全て水系材料を使用し、環境に対して非常に安全な工法です。
バンデフレキシン工法
- バンデフレキシン工法は合成樹脂をコンクリートの欠陥部に直接注入する工法です。また、注入圧力と重合硬化時間も調節できます。
- バンデフレキシンは個々の施工に応じて、0.5~245kg/c㎡で注入することができ、水圧のかかっている間、施設を休止する必要は通常はありません(プール、浄化槽、地下駐車場等)。
- 直径14~20㎜の注入孔は電動ドリルで孔をあけます。特別に開発した特殊ノズルで薬液を注入し、完了したらノズルを取り除き、注入孔は急結セメント(バンデックスQ-80)で充填します。
- -10℃~+40℃までの気象条件でも施工できる優れた特長があります。また、コンクリート構造物中に残存する湿気は重合硬化中にすべて吸収されるので、水分に対する抵抗性があります。
- 長年にわたり開発された注入機は、どのような気象条件や現場条件(例えば湿気、寒気、ほこり等)でも、特殊計器と混合装置によって安定した均質な工事施工が可能です。
- 自動的に閉じる装置の特殊ノズル、高速ギアボックス、圧縮空気クリーナー等、数々の優れた機構を装備していますので、清潔で能率のよい補修作業が実現できます。
適用箇所
-
地下構造物を含めて漏水補修および
事前漏水防止できる用途 - ●トンネル ●橋梁 ●ダム ●地下鉄道トンネル ●地下コンクリート構造物 ●貯水槽 ●浄化槽施設 ●下水処理施設 ●プール ●浄水場
- 止水および漏水防止箇所
- ◆収縮クラック ◆伸縮クラック ◆可動ジョイント ◆構造打ち継ぎ ◆コンクリート埋め込みパイプ廻り ◆プレスキャストコンクリート間のジョイント(トンネル、地下道等) ◆ジャンカ ◆木コン ◆Pコン
施工手順
標準施工図
コンクリートトラックの注入止水
1.コンクリートのクラックから漏水しているところ。
2.左または右の方からドリルで約45度に孔をあける。
3.特殊注入用ノズルを挿入し、0.5~245kg/cm2で注入する。深部まで注入が終わると、樹脂がクラックから溢れてくる。
4.ドリルで開けた孔に特別のモルタルを充填する。樹脂は重合硬化し、表面をよごすことなく、効果は半永久的。
エキスパンションジョイントの注入止水
1.ジョイントから漏水しているところ。
2.パテやポリスチレンを一部かき取り、急結止水剤をつめる。ジョイントの中心部までドリルで孔をあける。
3.特殊注入用ノズルを挿入する。樹脂が孔から溢れるまで適当な圧力で注入する。
4.急結止水剤を取り除きプライマーを塗る。バックアップ剤をジョイントにセットし、シーリング剤を充填。ドリルであけた孔に特別のモルタルを充填する。