構造物補強 IPH工法

IPH工法(IPHシステム)内圧充填接合補強工法 日本は地震国です。高度経済成長期に建設されたコンクリート構造物が劣化しています。都市の建築物・住宅基礎部等は劣化や小さな地震の積み重ねにより深刻なダメージを受けています。
このため、ライフサイクルコストの低減を図りながらコンクリート構造物の長寿命化に投資する革新的な技術・工法が望まれています。

IPH工法の特長

樹脂注入時におけるエアー抜きと、加圧力の超低加圧コントロール(0.02~0.06N/mm2)による躯体への樹脂高密度充填により、構造物内の0.1mm巾以下のクラックへの樹脂注入が可能な、コンクリート構造物の強度回復及び増強効果が発揮出来る唯一の樹脂注入工法です。
(NETIS V1登録・土木学会技術評価証取得・博士号論文・特許等により評価されています。) 樹脂注入状況(IPHによる樹脂注入部分が紫外線ライト照射により確認できます。)
樹脂注入前コア
IPHカプセル設置
樹脂注入コア
ブラックライト
照射コア側面
ブラックライト照射コア断面
樹脂注入磁器タイルコア表面
樹脂注入磁器
タイルコアブラックライト照射
樹脂注入磁器タイルコア側面
樹脂注入磁器タイルコアブラックライト照射
IPH工法
施工上の
4つのポイント
一般の低圧樹脂注入工法とは異なり、正確に樹脂を注入充填し、安定的に接合強度を高める、内圧充填接合補強工法の4つのポイント
① 初速でエアーを抜く 注入する際に反圧エアーを技取る為、反発エアーにより注入材が押し戻されるのを防ぎます。 ② 圧力の低圧安定性 注入時の圧力を低加圧(0.02~0.06N/mm2)で精密にコントロールし、流速を一定化します。
(一般的に0.4N/mm2以下が低圧に属します。) ③ 注入樹脂の高流動化 微細なひび割れの端部まで樹脂が浸透しやすくなる粘度です。
550CPS±220
(国交省の基準は1000CPS以下) ④ 拡散ポイントを内部に置く 穿孔された先端部(躯体内部50mm~70mmないし鉄筋)から注入材を拡散開始します。

■ 工法の特徴

IPHシステム内圧充填接合補強工法は、樹脂を劣化したコンクリートの深部にまで浸透注入し、注入加圧状態で硬化させることで、劣化部分を補強増強することができます。コンクリート構造物の劣化部分を、できるだけはつり落とすことなく(あるいは断面修復を施した場合でも)本体と劣化部分(断面修復部)を強固に一体化するので剥落防止対策になります。
補強増強効果漏水対策効果アル骨対策防錆対策中性化抑制効果断面欠損剥離防止対策

施工工程 住宅 基礎・ひび割れ浮き部への施工例

①目視および打診調査
②穿孔
③JP台座の設置・ピックアップシール
④材料の調合・充填
⑤樹脂注入(E-396H)
⑥サンディング
⑦穿孔穴モルタル充填
⑧樹脂充填状況

キクスイBR工法・IPH工法の標準工程図

キクスイBR工法・IPH工法の標準工程図は、以下の通りです。まず、劣化したコンクリート構造物の調査診断を行い、図に示された工程の順に工事を進めます。BR工法は、劣化した躯体の表面補修の場合、構造上の耐力を回復するものではありません。構造上の耐力補強にはIPH工法(IPHシステム)内圧充填接合補強工法ないし別途耐震補強対策が必要です。
※1:調査・診断によって塩害ではない場合は、防錆処理BR-X、アルカリ骨材反応抑制BR-Zは除かれます。
※2:調査・診断によって塩害の場合、旧仕上材は全面ケレンとなります。
※3:欠損部充填は、BR-LS(軽量)、BR-エポ、BR-CLH、BR-Cモルタルからもお選び頂けます。
※4:防錆処理BR-X・BR-Zを使用した場合、推奨仕上塗材があります。